栄養を仕入れる野菜ジュース

野菜は1日350グラム

スムージージュースのイメージ

1日に摂りたい野菜の目安量は350g以上ですが、1日350gと言われても実際にどれぐらいなのか分かりにくく、食事の時間や選択肢が限られてしまうという状況の人も多いでしょう。そこで、忙しい日常でも気軽に手軽に野菜を摂れるとして野菜ジュースが人気ですが、手軽に摂れるだけあってホントにこれだけでいいの?と疑問に思いますよね。そんな疑問をこちらで解決してみたいと思います。

野菜ジュースは野菜の代わりになる?

野菜ジュースも日々進化しており、色々な種類が各メーカーから販売されています。 野菜ジュースが飲みたい時にも、コンビニやドラッグストア、ス-パーなどで簡単に仕入れることが出来るようになってきました。 スーパーやコンビニには何種類も棚に並んでいるので、選ぶのに悩んでしまうほどです。 1本で1日分の野菜が摂れると謳っているものあり、手に取ったことのある人も 多いのではないでしょうか。 このタイプのジュースは野菜ジュース1本に、推奨される1日の野菜摂取量350グラムを 濃縮して仕上げた野菜ジュースであることを意味します。 ですがその野菜ジュースさえ飲んでいれば大丈夫とは言えません。 メーカーや商品によって含まれる野菜や栄養素は大きく異なり、また旬の季節に収穫された ものかどうかによってもビタミンやミネラルの含有量は大きく左右されるからです。 さらに野菜から野菜ジュースに加工するには搾ったり加熱するという工程を経るため、 ビタミンCや食物繊維など一部の栄養素は野菜本来のままよりも減少しています。 その分商品によっては加工によって失われた栄養素を添加されているものもありますので、 成分表示をチェックしましょう。 やはり身体の健康を守るために必要な栄養素を摂るためには、日々の食事からも350グラム 以上の野菜・青果を摂ることが大事なのですが、忙しいライフスタイルの中では毎日野菜を 食べることも難しいのが現状です。 食事で不足した分の野菜を補う目的として、野菜ジュースを上手く活用することが これからの野菜ジュースの活かし方となっていくでしょう。

摂取できない栄養素があるってホント!?

野菜ジュースだけでは1日350gの栄養素がそのまま入っている訳ではないということを上記でも少し触れましたが、いったいどんな栄養素が摂取できないのでしょうか?市販の野菜ジュースの多くは、「濃縮還元」という製法によって作られています。濃縮還元とは、野菜を搾った後、加熱処理などで水分を飛ばし、4~6倍程度まで濃縮後、水を加えて元の濃度に戻すことを言います。 つまり、飲みやすくするために「搾る」ことで、不溶性食物繊維は取り除かれてしまい、殺菌・濃縮のために加熱されることで、熱に弱いビタミンCと酵素は激減してしまいます。よって、これらの栄養素は野菜ジュースから摂取ができなくなるわけです。

どうして濃縮還元をするの?

野菜ジュースには、「濃縮還元製法」と書かれたものがありますが、どうして濃縮還元をするのでしょうか? 濃縮還元をする訳は2つあります。
①保存性を高めるため
果汁を濃縮すると、濃度が濃くなるため、腐りにくくなるので保存性を高められます。 食品の腐敗は食品の水分活性が関係しています。食品中で微生物が利用できる水分は自由水なので、微生物の増殖は自由水の存在に大きく影響されます。 また、年間を通して収穫時期が決まっているため、保存することで年中飲めるようになります。
②輸送コストを抑えるため
輸送するためにはトラックで運ばなければなりません。濃縮することで、より多くのジュースをトラックで運ぶことができます。

私たちが年間を通して美味しく、安定した価格で購入できるのは、濃縮還元という技術があるからなんですね。